あまりにもすることがないので、ポケモンライトユーザーの私が、知る限りでポケモンの話をwikiに書いていこうと思う。
ポケモン、というゲームがダイヤモンド・パールで止まっている諸兄は知らないと思うが、現在ポケモンにはフェアリータイプというタイプが新しく実装されている。(10年前)
新しく実装されている。(10年前)
このタイプはドラゴンタイプの攻撃を無効にしつつ、相手に抜群を出せるというとんでもない化け物タイプである。
これは、マンダの流星群はつよかったり、ラティオスやラティアスが環境で大暴れしていた大ドラゴン時代を終わらせるために追加された、明らかな環境操作だと当時はそこそこ物議をかもしていたのを覚えている。
当然、使用率1位である主人公ポケモンのガブリアスも終焉を迎えるものだと誰もが思っていた。(メガシンカの実装もあるが)
このドラゴン、フェアリータイプが実装されてからも普通に使用率1位を取る。空気読めよ。
メインウェポンであるげきりんを封じられたガブリアスがなぜ……?と思うだろうが、ここにはいくつかの問題点があった。
もう、本当にロクなポケモンがいなかった。環境で戦っていたポケモンはニンフィアやサーナイト、メガクチートなどのすけべ同人誌ポケモンやクレッフィなどの超特殊性癖ポケモンしかいなかった。新タイプなのにこんなんじゃダメだよ、やる気あるの?
ふざけてる? ガブリアスのタイプはドラゴン/じめんなので、フェアリーで2倍弱点を突いたくらいじゃ全然倒せないのである。不一致の4倍弱点れいとうビームを耐えるんだぞ。
108/130/95/80/85/102
ちなみにこれがガブリアスの種族値である。無駄がない、とりあえずこれに美しいと言っておけば通ぶれるのでおすすめである。
ちなみに現代のポケットモンスターでこの種族値を美しいとか言ってたら鼻で笑われる。
無駄すぎるだろ
ふつうにアイアンヘッドとかどくづきを覚える上に上から殴れるので、ボコボコにしてた。お前らなんのために生まれたんだ。
厳しい冬の時代を抜けて、ポケモンSMに環境は突入した。
おい……なぜガブリアスがフェアリーに負けている……
この世代、とんでもない化け物フェアリーが登場した。
父祖よ!ご照覧あれい!
枕営業ポケモン。ピカチュウの皮を被って現れたこのイカレ化け物ポケモンは、とんでもない効率の良い種族値と、気の狂った特性を持って誕生した。
ばけのかわ
体を 被う 化けの皮で 1回 攻撃を 防ぐことが できる。
???
ばけのかわ
体を 被う 化けの皮で 1回 攻撃を 防ぐことが できる。
あっ、見間違いじゃないのか。
そう、こいつは全ての攻撃を1度無効化することができるのである。
相手が頑張って皮をむきむきしてるうちに、剣の舞を積んだり、呪いをかけたり、適当に殴ったりととにかくやりたい放題なのである。
しかもこのイカレポケモン、普通に防御の数値が高く適当な攻撃は耐える。何考えてるんだ。
このイカレフェアリーを含む優秀なフェアリータイプの実装によって、ガブリアスには暗雲が立ち込めることとなった。
とはいえ、優秀な種族値(当時比)と築き上げた人気、その特別な立ち位置はある程度守られていた。
ポケモン剣盾でもそこそこの使用率をキープしていた。
そう、ポケモンSVまでは……
この世代を説明するにあたって、1つの重要な数値がある。
この数値が何を意味するか分かるだろうか?
ポケモンSVにおける、高使用率を誇るアタッカーポケモンの素早さ種族値である。
ガブリアス?102だよ。おせえ……ノッキングされてる?
そう、近年の環境の高速化に完全に取り残されたガブリアスにとって、最早最も美しいとされたs102はもうなんか普通に中途半端に速いだけで、それなら他に回した方がまだマシレベルの産業廃棄物と化していたのである。
でも……遅いだけで、別にドラゴンタイプとしての役割だってあるでしょ……
ムーミン谷ポケモン。第1世代からいるこのムチムチドラゴンは、テラスタルというタイプを変える権利を貰って完全に化けた。
ノーマルテラスタルでタイプ一致のしんそくを延々打っているだけで、ゴーストタイプを出すまで相手のポケモンを一方的に上から殴ることができるようになったのだ。
ガブリアス?ああwカイリューの劣化ねw
こんな言葉が囁かれるようになるとは、10年前の彼は思ってもいなかっただろう。
時代の流れにおいていかれたガブリアスだが、それでも一定の使用率を保ち続けている。それはこれまで彼が積み上げてきた実績や、確かな役割遂行能力に裏付けされたものである。
シンプルに殴るだけのアタッカーなら彼より強いポケモンはたくさんいるが、彼には彼にしかできない役割が現代でも確かに存在していて、十分に強いポケモンである。
この文章をここまで読んでくれた奇特な人に覚えておいてほしいのは、フェアリータイプはガブリアスを殺した訳では無いということだ。
彼が度重なるテコ入れにも抗い、環境に食らいつき続けた主人公であることは、疑う余地もないことである。
了!