SIRENのここすき
公開
2022-12-13 02:10
ソニー・コンピュータエンタテインメントからPS2にて発売されたホラーアクションゲーム。
1・2・NT(ニュートランスレーション)と3作品出ていて、NTは1のリメイクに近い作品でPS3で発売されている。
作品の空気感やシステムや登場する敵はほぼ同じで、1のテーマは土着信仰とタイムループ、2のテーマはコズミックホラーと並行世界。
1・2どちらも怪物が彷徨く閉鎖的な舞台を各々が生存と脱出を目指す群像劇で、操作キャラがその都度変わるが操作方法やシステム、普通の人間であるということは共通している。

シリーズ通して高難易度かつ設定がとても奥深い作品で、大抵は各ステージを何度も繰り返してプレイすることになる。
ステージによってはクリア条件が複数あったり、ゲーム中の設定が垣間見えるアーカイブアイテムの回収を行うために前回と違うプレイをすることがあるが、それが前述のテーマであるタイムループや並行世界をプレイヤー自身が再現することとなる。

このタイトルの好きなところがこの難易度の高いところと設定の奥深さなのだ。
このゲームは複数の敵から隠れたり撃退したりしながらステージを探索し先に進む条件を満たすゲームなのだが、大体どのステージも薄暗かったり入り組んだりしていて調べる対象がわかりにくい。
また、先へ進むための行動も通常思いつかないことが必要な場合もあり、そのステージでどんな行動ができるかを考え把握していく必要がある。
その中で襲ってくる敵はこちらを目敏く発見し追跡してくる上、猟銃などの強力な武器を持っていたり、基本的に不死身なので撃退しても一時しのぎでしかなかったりする。
総じてダラダラとプレイできない緊張感とステージの情報の把握が必要な高難度なゲームになっている。

そしてこのゲームは普通にプレイするだけでは把握仕切れない設定の深さがある。
前述したテーマも作品内で明確に記載されてはおらず、プレイを繰り返して考察しないとタイムループが起きていることがわからない。
アーカイブを収集することでキャラの背景や正体が知れたり、世界観そのものを説明していたり、そもそもの事の発端が描かれていたりもする。
1の方ではゲームに合わせて架空のホームページが作成されていたりととにかく情報が多い。
これらの散りばめられた情報を集め考察するほどに緻密に錬られた設定を感じ取ることができ、SIRENという作品に自然とのめり込むようになっていくのだ。
個人的に好きな設定は敵が襲ってくる理由とサイレンの音の招待です。



SIRENは新作は出ていないが、現在でもメディア上でイベントが開催されていたりとコアなファンがとても多いタイトルだ。
NTは現在PS4のストリーミングプレイに対応していて、難易度の高さや設定の複雑さが1・2と比べ低くなっているため、本シリーズに興味があるものの先の2つの要素が心配な人はNTからプレイしてみるのもオススメだ。
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